経営状況の悪化により雇用計画が想定外となってしまって、内定取り消しを出すブラック企業も世の中には少なくありません。あなたがいつそういう立場になるかわかりませんし、今まさにそういう状況の方もおられるでしょう。その時のために知っておいて損はないことを書いています。情報弱者にならないためにも、ぜひとも知っておいてください。
一方的な内定取り消しは違法です!
経営状況の悪化により内定を取消される転職活動性が後を絶たないそうです。
内定取り消しはそんなに簡単に企業ができるのでしょうか?
結論から言えば、一方的に企業から内定取り消しをするのは違法です。
なぜならば内定が企業から出た段階で、労働契約が成立しているからです。
最高裁の判例によって「内定とは労働契約成立のこと」という考えが定着しています。
それまでは別の考えとして「内定はあくまでも採用の予約」という説がありましたが、この判例によって否定されてしまいました。
ただ内定が出た段階ではまだ実際に働いているわけではないので、正社員を解雇するよりは若干規制は緩くなっています。
それでも入社日までに予期せぬ肉体的・精神的な病気などで働けなくなった場合や企業が倒産しそうで人を雇う余裕がないなどの場合に限定されています。
会社が採用内定の取り消しをすることは禁止されているのです。
先ほどの事情でやむを得ない場合に限り、事前にハローワークに報告するとともに指示を仰ぐことになっています。
会社が独断で内定取り消しすることはいずれにしても違法です。
合理的な説明を内定をもらった転職活動生にするのはもちろんのこと、ハローワークが納得するだけの理由が必要です。
しかしながら現実問題、特に中小企業については、景気悪化により倒産の危機にあるところも多いでしょう。
内定取り消しできる条件を満たせば、違法にはなりませんが先程も書いたようにハローワークに報告する義務があります。
例えば採用担当者が内定者に一方的に電話一本で内定取り消しできるものではもちろんありません。
企業は内定者に誠実に説明して、その事情を納得してもらうことが条件の一つだからです。
採用する企業がこのことを知らない訳はありません。
それをあえて企業が言わずに「経営が悪化したから内定取り消し」と一方的に言われたら、パニックになってしまう内定者が多いのではないでしょうか?
転職活動をしてるあなたはもしかしたら「内定=労働契約成立」なのを知らないかもしれません。
正しい情報を知らないとそれだけでも損です。
おわかりでしょうが、内定取り消しは解雇と同じ意味なのです。
きちんとした合理的な説明を内定者に出来なければ完全なブラック企業です。
便乗して内定取り消しする会社だってあるかもしれません。
もっと悪質なところは違法にならないように内定辞退してもらうそうです。
これだと退職と同じ意味ですので、問題ありませんからね。
このような書面にサインを求められたら、決して同意しないことです。
知っていれば落ち着いて行動できると思います。
繰り返します。
無理して入社するリスク
新卒入社は平常時でも厚生労働省の発表によると約30%が三年以内に辞めているそうです。
無理して入社しても、希望する仕事をさせてもらえない可能性だってあります。
一方的に内定取り消しと言われると「今までの苦労が何だったのか?」となんとも言えない怒りの感情が芽生えてくるのは、よくわかります。
理不尽な要求をされることは社会人をやっていると数え切れないくらいありますので、同じ状況ではないですがお気持ちはわかります。
誰に怒れば良いのかわからないような気持ちなんですよね。
先程説明したように一方的な内定取り消しは違法行為です。
しかし考え方を変えれば、入社前にブラック企業であることがはっきりしたとも言えます。
もしもあなたが新卒であれば、入社にこだわることはよくわかります。
苦労して獲得した内定ですからね。
ただ30%の人が入社後三年以内で辞めてしまうのも事実です。
無理して入社することのリスクはそこにあります。
今では第二新卒の需要もあるので、そんなに焦らなくてもいいのです。
新卒一括採用という制度自体がおかしいのです。
既卒という選択肢もあります。
第二新卒や既卒専門の転職エージェントがありますので、そこに相談してみるのもよいでしょう。
第二新卒から戦略コンサルへの道に進むのだってありです。
外資系であれば新卒とか関係ないですからね。
第二新卒やニートの方でも内定取り消しになった方がおられると思います。
そんな時は第二新卒・ニート向けの転職エージェントに相談することが良いと思います。
第二新卒の方にはスタッフ全員が第二新卒出身なので、とても話しやすいこちらがおすすめです。
ニート・既卒の方には社会人研修が充実しているこちらがおすすめです。
フリーターの方は求人紹介が充実しているこちらがおすすめです。
求人応募前に確認すべきたった二つのこと
事業主の都合で内定取り消しをする会社へは関わらないのがベストといえます。
つまり求人応募の際に十分な調査をすることで、ブラック企業への応募は避けられると言えるでしょう。
求人応募する前に確認すべきことはたった二つです。
必ずチェックしてから応募するようにしましょう。
- その会社は毎年利益を上げているか?
- 社員、元社員の評判は悪くないか?
会社の調査
会社の収益を調べる方法はいろいろあります。
四季報や新聞、インターネットなどさまざまです。
決算書を読んでみると一発で分かるのですが、そのためには会計を勉強する必要があります。
なので私は帝国データバンクで調査するようにしています。
100点満点で評点付けされていますので、とてもわかりやすいです。
さらに倒産のリスクも書かれています。
個人で調べるのにはプロバイダーのnifty IDを取得するのがお手軽です。
ID取得は無料なので調べる時だけ1社あたり1600円課金されるイメージです。
評判・口コミ
会社の評判については転職会議などの口コミサイトで調べるのが良いでしょう。
転職会議は実際の給料明細が掲載されていますので、とても参考になります。
いくつぐらいでどの程度の給料になるかは会社は教えてくれません。
入社する時よりも入社した後、給料がほとんど変わらなかったら悲しいですよね。
以下に簡単な説明を書きましたので、ご参考になさってください。