失業手当をもらうための手続きは思ったより面倒です。ちょっとした手続きの手順の仕方でもらえる金額も変わってきます。雇用保険金給付手続き完了後に受給開始時期が決定するからです。本記事では失業手当を早く手続きする方法を書きます。手続きの詳細についてはハローワークインターネットサービスに書かれていますので、ここでは効率的な手続き手順だけを理解してください。在職中で転職を考えている方はおおいに参考になると思いますよ。
一日でも早く失業手当をもらう方法と手順とは?
まずは失業手当受給までのフローを上図に示しますので、ざっと頭に入れてください。
基本的にはこの順番で手続きするのが一番効率的です。
極端に言えば、失業手当の手続きの効率的手順さえ理解して頂ければ本記事の目的は果たせています。
なのでこのフロー図だけでもご理解ください。
余裕があれば「なぜこの順番なのか?」についてこれから説明しますのでご一読下さい。
理由は単純です。
会社の事務処理がとろいからです。
つまり離職票がなかなか自宅に送られて来ないんですね。
離職票がなくても出来ることはあります。
それを事前にやってしまえば失業給付手続きも楽になります。
ポイントはそこだけですので知っていれば誰でも簡単に出来ることをここでは書いています。
失業保険を申請するためには転職活動をしていることが前提になります。
当たり前ですが失業手当は雇用保険からの給付ですので退職して転職活動をしていない人に対しては失業保険は出ないということです。
手続きとして求職活動をする意思があることを証明するためにハローワークに登録する必要があります。
求職申込みをすることでハローワークカードがもらえます。
ハローワークカードがあると失業手当の手続きのほかにもハローワーク求人に応募することが可能となります。
転職媒体として使うか使わないかは別として、在職中でも当然ハローワークへと登録は出来ますので時間がある時にやってしまいましょう。
雇用保険被保険者証の確認
先程も書きましたが失業手当をもらうためには雇用保険に加入している必要があります。
企業は加入の義務があるので大丈夫だと思いますが、念のため退職前にあなたの【雇用保険被保険者証】があることを確認しましょう。
ない場合には失業手当は出ません。
会社は社会保険に加入していることを確認しておいてください。
健康保険や厚生年金についても同様です。
また会社によっては確定拠出年金に加入しているところも多いでしょう。
その場合は今まで積み立てたお金は一旦離職するのであれば企業型から個人型に切り替えるなどの手続きが必要です。
失業手当に話を戻します。
雇用保険被保険者証はあなたが管理している場合、会社が一括管理している場合とさまざまです。
特に会社が一括管理している場合は退職直前に確認せざるを得ないでしょうが、在職中には絶対に確認するようにしましょう。
あなたの生活がかかっているんですから。
まずは雇用保険被保険者証の確認が最初に行うことです。
現在は退職しようと考えていなくても、もし確認していない方がおられましたら、是非一度確認してみてください。
一度確認しておけばいざという時には安心ですよね。
求職申込
次にハローワークに登録しましょう。
失業手当をもらうためにいきなりハローワークに行っても、その前に求職申込手続きが必要です。
これが結構面倒なんです。
目的としては求人を検索したり、職業相談したり、求人に応募したりするために必要な手続きですので失業している必要はありません。
ハローワークを利用するためにはハローワークカードが必要なのです。
そのための手続きとして求職申込書に記入して提出する必要があります。
結構書くところが多くて、はっきり言って面倒です。
手書きというのも時代遅れ感を感じます。
内容は履歴書と職務経歴書を合わせたようなものですので、その場で考えながら書くととても時間がかかりますし、良いものも出来ません。
私が転職活動している時はありませんでしたが、今はハローワークインターネットサービスから事前に求職情報仮登録をすることができます。
これを知っているだけで失業手当が早くもらえる可能性があるのです。
受給資格決定日が早まれば、失業手当をもらえる日も早くなるからです。
退職日が同じでも手続きが遅いと損をします。
効率よく動き、もらえるものはもらいましょう!
求職情報仮登録ではよく考えながら自宅で入力出来ますので、職務経歴書の下書きにもなる良いものができます。
さらに求職申込書に手書きで書くわずらわしさがありません。
本登録は仮登録番号をハローワークに伝えるだけで完了します。
注意点としては本登録は必ず仮登録した日を入れた一週間以内までには完了してください。
求職情報仮登録のやり直しになりますので、そこだけは注意してください。
離職票提出
次は離職票の提出です。
この段階ではあなたは会社を退職しています。
逆に言えば今まで書いたことは在職中でも出来るんです。
退職してから全ての手続きを始めると失業手当の受給開始が遅れますのでこの記事通りに進めてくださいね。
離職票が手元に届くまで二週間もしくはそれ以上かかりますので、時間は有効に使いましょう。
もし二週間以上経過して離職票が届いていない場合は会社に問い合わせてください。
離職票が届くまで出来ることは他にもあります。
離職票の提出時に必要な書類の準備とできれば社会保険も切り替えてしまいましょう。
- 社会保険の切り替え(国民健康保険、国民年金へ)。健康保険は任意継続の方が得な場合もあるのでどちらが安いか調べてください。
- 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カード、住民票記載事項証明書のうち1種類)
- 運転免許証など身元確認書類
- 写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
- 印鑑
- 本人名義の預金通帳又はキャッシュカード
受給資格決定は受給要件を満たしているかを総合的に判断して決定します。
あなたがすぐにでも働ける状態であれば、まず失業手当が出ます。
しかし病気などですぐに働ける状態でない場合には失業手当は出ません。
その代わりに知らない方が多いのですが、手続きをとれば健康保険から傷病手当金が最長で18ヶ月分がでます。
その後、病気が直ってすぐにでも働ける状態で失業状態であれば最長で10ヶ月分もらうことができます。
ですが転職するのであれば28ヶ月の空白期間は痛いので3ヶ月程度で転職活動を終えるのが一番です。
あなたが離職票の中でも確認すべきところは退職理由のところです。
会社都合か、自己都合かによって失業手当の金額が3ヶ月差が出ます。
自己都合退社は自分の意思で会社を辞めた場合です。
会社都合退社は倒産やリストラなどにより自発的に退職したのではない場合です。
自己都合退社は3ヶ月待たないと失業手当がもらえません。
あなたが自発的に辞めたのならば仕方ないですが、出来れば会社都合退社に出来るのであれば交渉してみましょう。
ハローワークに事実を話せばスタッフが判断してくれると思います。
会社都合退社であれば待機期間7日間だけ待てば受給可能です。
離職票を待つ期間を考えると手続きが終わると同時に失業手当がもらえるということです。
受給説明会
受給説明会とは指定の日時に管轄するハローワークに行って、失業手当給付に関する注意点などの説明会のことです。
これに出席しないと失業手当はもらえませんので、忘れずに聞いてください。
最後に【雇用保険受給資格者証】と初回用の【失業認定申告書】を忘れずに貰ってください。
とても重要な書類です。
雇用保険被保険者証は失業手当でもらえる金額や期間、失業認定は何曜日なのか?などが書かれている失業手当を受給する上で一番重要なものです。
失業認定の度に提出が必要ですので大切に保管しておいてください。
受給説明会で初回失業認定日が指定されます。
それまで2回以上の求職活動が必要になります。
求職活動とは単なる求人検索は含みません。
ハローワーク求人でなくても良いので、応募したことで実績となります。
面接に呼ばれなくても求職活動とみなされますので、しっかり申告しましょう。
PDFにしておけば求人応募の履歴にもなりますしね。
最初のうちは応募書類を作っているところかもしれません。
求職活動にカウントするために割り切って応募することも必要になるかもしれません。
とにかく受給説明会には必ず出席しましょう。
失業認定
4週間に一度、失業認定を行うためにハローワークに行きます。
先程書いたように初回の受給説明会で失業認定日の予定は指定されます。
失業認定日には必ずハローワークに行くようにしてください。
失業認定申告書に求職活動実績を書いて雇用保険受給資格者証とともに提出します。
失業認定がされて初めて失業手当を受給することができます。
期間は各人の収入、年齢、離職理由によって違います。
通常は3ヶ月間です。
まとめ
失業手当は手続きの段取りで損もしますので、出来るだけ早く雇用保険受給資格者証をもらいましょう。
そのためのポイントは以下です。
- ハローワークへの登録は在職中に済ませておく
- 雇用保険被保険者証の確認、準備をしておく
- 離職票が来るまで2週間程度あるのでできることはやっておく。